CGNAT解説:なぜグローバルIPを共有するのか

最終更新: 2026-05-31

IPv4の枯渇により、多くのISPは加入者ごとに固有のグローバルIPを割り当てなくなりました。代わりに使うのがキャリアグレードNAT(CGNAT) — プロバイダ網内の2段目のNATで、数百〜数千の利用者を共有のグローバルIPv4プールに対応づけます。

2段のNAT

あなたの端末 (192.168.0.x)
   → 家庭用ルータNAT → ISPのCGN (100.64.0.0/10) → グローバルIPv4(共有)

100.64.0.0/10(RFC 6598)は、ルータとCGNの間のISP側アドレス専用に予約されています。ルータがDHCPで得るIPが 100.64.x.x なら、CGNATの背後にいます。

壊れるもの

症状 原因
ポート転送が効かない グローバルIPを保有していない
ゲーム/サーバの受信ホスティング不可 安定した受信マッピングがない
一部のIP許可リストで弾かれる 見知らぬ他人とIPを共有
ジオロケーションが曖昧 グローバルIPが地域全体を担う

役立つ対策

IPv6は各端末に本物のアドレスを与えてCGNATを完全に回避します。IPv6 vs IPv4 を参照。それ以外では、ISPに静的/グローバルIPv4(多くは有償)を依頼するか、受信用にリレー/VPNを使います。当サイトの トップページ に表示されるのは共有のグローバルIPなので、ルータの表示と一致しないことがあります。背景: グローバルIPとプライベートIP

メモ: 「IPが変わった」「他人の不正で自分のIPがブロックされた」が家庭用・モバイル網で増えているのはCGNATが理由です。

参考資料