サブネットとCIDRの基礎(計算例つき完全版)

最終更新: 2026-05-31

サブネットは、同じネットワークプレフィックスを共有するIPアドレス空間の一区画です。それを表す現代的な書き方が CIDR表記(例: 192.168.1.0/24)で、/プレフィックス長 が先頭の何ビットがネットワーク部かを示し、残りがホスト部になります。

プレフィックス長とホスト数

ホスト部は 32 − プレフィックス長 ビットで、その2乗がブロック内の総アドレス数です。IPv4では2つ(ネットワークアドレスとブロードキャスト)が予約されるため、利用可能ホスト数 = 総数 − 2 です。

CIDR サブネットマスク 総アドレス 利用可能ホスト
/24 255.255.255.0 256 254
/25 255.255.255.128 128 126
/26 255.255.255.192 64 62
/27 255.255.255.224 32 30
/28 255.255.255.240 16 14
/30 255.255.255.252 4 2

覚え方: プレフィックスを1増やすごとにブロックは半分になります。/24 は256個、/25 は128個ずつの2分割、/26 は64個ずつの4分割…という具合です。

マスクの実際の働き

サブネットマスクは、ネットワークビットを 1、ホストビットを 0 にしたアドレスです。ネットワークアドレスは、IPとマスクのAND(論理積)で求まります。192.168.1.0/24 の計算例:

IP        11000000.10101000.00000001.00000000   192.168.1.0
mask /24  11111111.11111111.11111111.00000000   255.255.255.0
AND       11000000.10101000.00000001.00000000   = ネットワーク 192.168.1.0

ここから 192.168.1.0/24 では:

手計算はすぐ面倒になります。サブネット計算機 にCIDRを貼れば、ネットワーク・ブロードキャスト・ホスト範囲・ホスト数を即座に表示します(IPv4/IPv6対応)。

ブロックの分割(VLSM)

1つのブロックを、等しい/異なるサイズの小さなサブネットに切り分けることがよくあります(可変長サブネットマスク, VLSM)。192.168.1.0/24 を4つの /26 に分割すると:

サブネット 範囲 利用可能
192.168.1.0/26 .0.63 .1.62
192.168.1.64/26 .64.127 .65.126
192.168.1.128/26 .128.191 .129.190
192.168.1.192/26 .192.255 .193.254

CIDRツール はブロックの自動分割や、あるアドレスが範囲に含まれるかの判定ができます。クラウドのネットワーク設計は AWS VPCのCIDR設計 を参照。

2つの特例

IPv6プレフィックスは別物

IPv6にはブロードキャストが無く、はるかに大きなブロックを使います。一般的な割当はニブル境界のきれいな2のべき乗です。

プレフィックス 一般的な用途
/48 サイト1つ
/56 家庭/契約者1つ
/64 サブネット1つ(標準的なLANサイズ)

ホスト数は天文学的なので、IPv6では「ホストを詰める」のではなく プレフィックス設計 が要点です。IPv6とIPv4の違いIPv6アドレスの種類 を参照。サブネット計算機 はIPv6 CIDRも受け付けます。

メモ: 「ホストが何台必要か」でプレフィックスが決まります。約50台なら /26(62台)が余裕を持って収まり、/27(30台)では足りません。常に大きめに。稼働中ネットワークの再採番は大変です。

参考資料