IPアドレスとは?やさしく学ぶ完全ガイド

最終更新: 2026-05-31

IPアドレスは、ネットワーク上の機器の「住所」です。インターネットを流れるすべてのデータの小包(パケット)は送信元宛先のIPアドレスを持ち、ルーターは宛先をもとにパケットをホップごとに転送し、正しい機器へ届けます。IPアドレスが無ければ、データをどこへ送るかを示せません。

「IP」は Internet Protocol(インターネット・プロトコル) の略で、1981年の RFC 791 で定義されました。現在は2つの版が使われています。IPv4(いまも最も一般的)と、その後継として設計された IPv6 です。本記事はIPv4を中心に、必要に応じて詳しい記事へ案内します。

IPv4アドレスの構造

IPv4アドレスは 32ビットです。人が読みやすいように、その32ビットを オクテット と呼ぶ8ビットの4グループに分け、各グループを10進でドット区切りに書きます — ドット10進表記です。

        192    .    168    .     0     .     1
     11000000   10101000   00000000   00000001
     └─8ビット┘ └─8ビット┘ └─8ビット┘ └─8ビット┘   = 合計32ビット

各オクテットは 0〜255(8ビットで表せる範囲)を取り、全体では 2³² ≈ 約43億 個になります。多そうに見えますが、すでに何年も前に枯渇しました。だからこそIPv6が存在し、CGNATNAT が当たり前になっています。

ドット10進からビットへ

10進のオクテットが8ビットにどう対応するかを見ると理解が進みます。

10進 2進 内訳
0 00000000 全ビットOFF
1 00000001 1の位
192 11000000 128 + 64
255 11111111 全ビットON

任意のアドレスは IP変換 で10進・2進・16進・32bit整数を相互変換できます。

ネットワーク部とホスト部

1つのアドレスは実は2つの情報を表します。機器がどのネットワークにいるかと、そのネットワーク内でどのホストかです。両者の境界は サブネットマスク、または同等の CIDR表記(例: /24)で決まります。

意味
192.168.0.0/24 先頭24ビット=ネットワーク、末尾8ビット=ホスト
ホスト部=8ビット 192.168.0.1192.168.0.254(254台が利用可能)
192.168.0.0 ネットワークアドレス(ホストに割り当てない)
192.168.0.255 ブロードキャストアドレス(ホストに割り当てない)

この分割がルーティングとサブネット化の土台です。マスク・ブロードキャスト・ホスト数・ブロックの分割といった仕組みは サブネットとCIDRの基礎 で扱い、サブネット計算機 で即座に計算できます。

グローバル/プライベート・静的/動的

IPアドレスは一様ではありません。

IPv4とIPv6を一段落で

IPv6は 128ビット のアドレスを16進で書き(例: 2001:db8::1)、事実上無限の供給を持ち、NATを不要にします。IPv4と後方互換性が無いため、長い移行期間は両者を並行運用します(デュアルスタック)。まずは IPv6とはIPv6とIPv4の違い から。

自分のIPアドレスを調べる

答えは2種類あります。機器に設定されたローカル(プライベート)IPと、世界から見えるグローバルIPです。

グローバルIPは当サイトの トップページ 上部に、逆引き・国・ネットワークとともに即表示されます。端末からはエコーサービスにも問い合わせられます。

curl https://show-ip-addr.com/api/myip

ローカルIPはOS別に次のとおりです。

# Linux
ip -4 addr show          # または: ip a
# macOS (Wi-Fi)
ipconfig getifaddr en0
# Windows (PowerShell)
Get-NetIPAddress -AddressFamily IPv4
# 従来コマンド:
ipconfig

両者は通常異なります。PCは 192.168.0.10 を表示し、世界からは 203.0.113.5 に見える、といった具合です。この差がNATの働きで、グローバルIPとプライベートIP で解説します。

任意のアドレスを調査する

アドレスの保有者所属ネットワークを調べるには、IP調査ツール(RDAPによる登録情報)と ASN調査(経路/AS視点)を使います。アドレスから個人について何が分かるかは IPから分かること を参照してください。

メモ: PCが内部で表示するIPと、世界が見るIPは通常異なります。内部IPはプライベートでどこでも再利用され、世界で一意なのはグローバルIPだけ。さらにそのグローバルIPもCGNATの下では近隣と共有されることがあります。

参考資料